まるきんの畑から:2025年6月号

雨の季節がやってきましたね。
柿は順調に大きくなっています。今では500円玉くらいのサイズです。

6月の作業

摘蕾・摘花(てきらい・てっか)

5月から続いた、柿の蕾や花を間引く作業、摘蕾・摘花(てきらい・てっか)が終わりました。
今年も長かったです。

少し一息つけそうです。

高所作業車は冬の剪定までは使わないので、メンテナンスしておきました。

防除

梅雨の間の防除です。
ちょうど雨が落ち着いたタイミングだったので作業日程にゆとりがありました。


気温が高くなってきたので、防除作業もだんだんと過酷になってきました。
合羽、防護ヘルメット、ゴム手袋を着ているので余計に暑いです。
適度な休憩と水分補給で熱中症にならないように気をつけます

今の柿畑の様子

梅雨らしい空の色です。
枝の伸びもほぼ止まって、葉っぱの色が濃い緑色になりました。

6月の独り言:最後は神頼み

6月から7月下旬にかけては、柿の生産者にとってちょっとヒヤヒヤする時期でもあります。
なぜなら、柿の「生理落下(せいりらっか)」と呼ばれる現象が発生する時期だからです。

「生理落下」とは、柿の木が実を落とす生理現象です。

柿が実りすぎていると栄養が実に取られるため、木が成長する栄養が不足します。
そこで木は栄養不足を解消するために柿の実をひとりでに落とします。
これが「生理落下」です。

毎年、多かれ少なかれ必ず発生します。
直近だと、2020年にたくさん発生して大不作になりました。

木の栄養状態が悪かったり、実が多過ぎると起こりやすいです。
天候によって多く発生することもあります。

いろんな要因(天候、木の栄養状態、果実の数、受粉の有無、前年の作柄などなど)
が関わって起こるので、完全な予防方法がありません。
やれることをやって、生理落下の確率を下げるしかありません。

例えば、「摘蕾・摘花(てきらい・てっか)」は美味しい柿を作るための作業ですが、
生理落下を防ぐための作業でもあるんです。
たくさんある実を減らすことで木の負担を減らして栄養状態を改善します。
「摘蕾・摘花」をしなかった木は生理落下が多くなります。

やれることはもちろんやりますが、最後は神頼みです。
特に、天候は自分たちではどうすることもできません。

今のところたくさん落ちている様子はなさそうです。
このまま夏を迎えてほしいと祈るばかりです。

投稿者プロフィール

Kunitaka Ota
Kunitaka Ota
就農4年目の見習いです。
柿ができるまでの過程、自然の移ろい、柿作りへの思いなどをお届けできればと思います。ブログを通じて柿や丸金青果をもっと身近に感じてもらえれば嬉しいです。

柿の栽培以外にも、農機具の整備修理、土木工事、ITエンジニア(?)をやったりします。「丸金の何でも屋」になることを目指して頑張ってます。