まるきんの畑から:2023年6月号

東海地方は先日梅雨入りしました。
天気予報を見ていると、雨の日が増えそうです。
春から夏への移り変わりの時期ですね。

先月の作業(5月)

摘蕾(てきらい)

摘蕾(てきらい)は、柿の実のもとである蕾を間引く作業です。
蕾の数を減らすことで、残した蕾に養分が行き渡り、大きくて美味しい柿に育ちます。
摘蕾なくして、良い柿を作ることはできません。

今年は天気に恵まれたため、5月半ばごろには終えることができました。
収穫の次に労力がいる作業なので、無事に終わって一安心です。

今回は、どうやって摘蕾をやっているかを紹介したいと思います。

摘蕾を行う前

上の写真は、摘蕾を行う前の枝の写真です。今年新しく伸びた枝には蕾がたくさんついています。
この枝には、丸で囲んだ6個の蕾がついています。
摘蕾を行うと……

摘蕾 後

6個の蕾が、たったの1個になります…!
こんなに減らすの!?と思われるかもしれませんが、これくらい減らさないと大きくて美味しい柿には育ちません。
残す蕾は、全体のおよそ5〜10分の1程度になります。

さらに、ただ蕾を減らせば良いわけではありません。ついている蕾のなかでもよりよいものを判断して選ばなくてはいけません。

例えば、上の写真には赤丸で囲んだ蕾が2個、青丸で囲んだ蕾が3個あります。
赤丸の蕾は小さくて生育が悪いため、優先的に間引きます。青丸の蕾と比べて大きさがかなり違いますね。

例をもう一つ。赤丸の蕾と青丸の蕾の違いがわかるでしょうか。

大きさも違いますが、赤丸の蕾の形がおかしいのがわかるでしょうか。

こんな感じで、蕾の大きさや形に注意を払いながら間引いていきます。

今の柿畑の様子

枝が伸び、葉で覆われるようになってきました。
若い葉っぱが黄緑色をしています。
ここから夏にかけてさらに枝が伸び、葉っぱの色が濃くなってきます。

6月1日 撮影

1月からの写真と見比べてみてください。

おまけ 柿の花

今年は5月の半ばごろに柿の花が咲きました。

柿の花は黄色の小さな花です。直径は500円硬貨ほどです。遠くからはぱっとみてわからないくらいです。

柿の雄花

こちらは雄花の写真です。花粉だけで実はなりません。

1週間から10日の間だけ、見られます。
こんな小さな花が、手のひらよりも大きな柿になります。
今年も元気に育ちますように。

投稿者プロフィール

Kunitaka Ota
Kunitaka Ota
就農4年目の見習いです。
柿ができるまでの過程、自然の移ろい、柿作りへの思いなどをお届けできればと思います。ブログを通じて柿や丸金青果をもっと身近に感じてもらえれば嬉しいです。

柿の栽培以外にも、農機具の整備修理、土木工事、ITエンジニア(?)をやったりします。「丸金の何でも屋」になることを目指して頑張ってます。