まるきんの畑から:2025年1月号

もう1月も終わりですね。1年の12分の1が終わりました。

「1年の計は元旦にあり」といいますが物事の始まり、特に準備や段取りは重要ですね。
柿づくりでもちょうどこの時期は「1年の計」にあたる時期です。
春の芽吹きから始まる栽培期間に向けて、準備を進めているところです。



前回のブログで、1月号で苗木の植え付けについて紹介すると書きましたが、
まだ植え付けを行えていません。
楽しみにしていた方はいないとは思いますが、
予定が変わったことはお知らせします。
また次回以降のブログで紹介できればと思います。

仮植え中の苗木たち 12月から苗木がさらに増えました

1月の作業

剪定(せんてい)

柿の木の枝を切って形を整える作業、剪定(せんてい)の季節になりました。

昨年はかなり多く枝を残しましたが、さすがに多すぎたようです。
毎年、適度に新しい枝が伸びているのが理想ですが、昨年に新しく伸びた枝は少なかったです。
今年も多めに枝を残しますが、昨年よりは数を減らそうと思います。
こうやって毎年振り返りながら剪定の加減を調節しています。

毎年のように「そろそろうまく出来るかな」と期待するのですが、なかなかそうはいきません。
剪定の名人への道のりは長く険しいようです。

2月もまだまだ剪定が続くので、コツコツやっていきたいです。

今の柿畑の様子

2025年1月29日撮影

剪定が終わったので少しすっきりしました。
今年もいい実りになりますように。

1月の独り言:剪定は未来を「見る」作業!

剪定は未来を「見る」作業です。だから面白い。
せっかくなので、未来を「見る」方法について紹介してみます。

まず1本の枝から考えていきます。
枝には芽がいくつかついています。(赤い矢印)
春になると、この芽から新しく枝が伸びて、葉っぱやつぼみ(今年の柿になります)がでてきます。

ところで、新しい枝の伸び方には4つの法則があります。

(1) 長い枝ほど、新しく伸びる枝が長くなる
(2) 長い枝ほど、新しく伸びる枝の数が多くなる
(3) 枝の先端にある芽ほど、新しく伸びる枝は長くなる
(4) 枝の先端の芽は枝に沿って伸び、枝の根本の芽は枝と垂直になるように伸びる

この法則をもとにすると未来を「見る」ことができるのです。
長い枝と短い枝の様子を描いてみると…

葉っぱがあると見づらくなるので、葉っぱは省略しています。
これ以降も葉っぱは省略します。

※実際の芽は枝の表側や裏側(画面の手前側や奥側)にもついていて、手前や奥へも枝が伸びます。
 ここではわかりやすくするため平面だけで描いています。

さて、次は枝が増えた場合を見てみましょう。

さっきの法則をもとにして未来を「見て」みましょう。
どんな感じになるか描いてみると…

新しく伸びた枝同士がぶつかってしまいそうですね。(赤い枝)
このままでは、枝が果実に当たって傷をつけたり、風通しが悪くなり病害虫が発生したりしそうです。
そこでいくつか枝を切ります。

私はこんな感じで切りました。
日当たりが良くなり、新しい枝ものびのびと成長できそうです。

では、もっと枝が増えたら…

書き出したら楽しくなってついつい長くなってしまいました。

こんな感じで未来を「見て」、どの枝を残すのかを判断しています。
未来を想像し、自分の理想とする形に近づけていくのはなかなか楽しいです。
この面白さが少しでも伝われば嬉しいです。

投稿者プロフィール

Kunitaka Ota
Kunitaka Ota
就農4年目の見習いです。
柿ができるまでの過程、自然の移ろい、柿作りへの思いなどをお届けできればと思います。ブログを通じて柿や丸金青果をもっと身近に感じてもらえれば嬉しいです。

柿の栽培以外にも、農機具の整備修理、土木工事、ITエンジニア(?)をやったりします。「丸金の何でも屋」になることを目指して頑張ってます。